アート・ブレイキー & ザ・ジャズ・メッセンジャーズの十八番” Moanin'”の作曲者として知られる、ボビー・ティモンズの初リーダー作品です。
Bobby Timmons
「This Here」
1960年
当然のことですが、『MOANIN’』も収録されています。
ゴスペルのコール&レスポンスが『Moanin’』のテーマ
『Moanin’』は、ファンキー・ジャズを代表する一曲ですが、作曲したボビー・ティモンズについて少しだけ解説します。
ボビー・ティモンズの音楽は、ゴスペルが根底にあります。
ゴスペルは黒人教会で歌われてきた讃美歌みたく、ティモンズのルーツは讃美歌に伴奏をつけるオルガン奏者だったんです。
だから、そもそも『Moanin’』にもコール&レスポンスというゴスペルによく使われる手法が用いられています。
コール&レスポンスとは、牧師が呼びかける(コール)と、聖歌隊が”amen”と応える(レスポンス)というものです。
『Moanin’』の特徴的な部分である”最初の部分”は、ティモンズがピアノでコールし、ホーン(管楽器)がレスポンスするといった、まんまゴスペルなんです。
そういう黒人独特の音楽に密着しているのが、ティモンズのジャズです。
ファンキーなジャズというのは、そうしたゴスペルやブルースの延長にある”ノリ”や”グルーヴ”だと思えば分かりやすいです。
「This Here」はまさにファンキーな一枚
このアルバムには、『Moanin’』の他に表題曲である『This Here』を一曲目に収録。
このアルバムがファンキーなイメージつくのは、この一曲目からだと思います。
曲調も『Moanin’』よりもファンキーだと感じています。これら自らが作曲したヒット作として『Dat Dere』も収録。
さらに日本でも人気の『My Funny Valentine』など、これ一枚でティモンズを満喫出来ます。
おわりに
当サイトでは初めてJAZZ盤を紹介させてもらいました。
実は、はじめて購入したレコードはJAZZなんです。
学生時代に友達の勧めて買ったのがPIANO TRIOです。
具体的な盤については、今後改めて紹介をさせてもらいますが、本当にたまたま購入した一枚にビビッときてしまいまして・・・
そんなこんなで出会ったのが、今回の一枚ですが、”どこかで聞いたことある曲”というのが当時のレコードを買う際のキーワードでした。学生時代なのでお金もあまりなかったですし・・・(まぁ、今のレコードブームみたいな時代ではなかったので、中古レコードの値段は安かったですが)
レコード情報
Bobby Timmons – This Here
リリース:1960年
レーベル:RIVERSIDE
規格:12インチLP アルバム
stereo 33RPM
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