アジアの歌姫ことテレサテンの17枚目のシングルスキャンダル
年末に放送していた昭和ベスト100的な番組で流れていて、大人になって聞いてみると改めて良い曲だなと・・・
スキャンダルは1986年に発売されており、アルバム「時の流れに身をまかせ」からのシングルカット曲。
この時テレサ・テンは33歳。
いじらしい女性を描いた歌詞
改めてテレサ・テンを紐解いてみると、84年「つぐない」85年「愛人」86年「時の流れに身をまかせ」と続く3部作は大ヒット。彼女の代表曲となる。
81年生まれの自分には、この時代の彼女の歌をリアタイで聴いていたとは言えないですが、テレビ全盛の時代にことあるごとに流れていたのはなんとなく記憶がある。
ただ、子供の時には当然のようにわからなかった曲の良さ。
今になって、歌詞を噛み締めてみると、いじらしいほどの女性を描いた歌なんだと気づいて💦
恐らく今の時代にこんなことを真面目に書いたら、旧時代的と批判をされるのかもしれないですが、彼女の歌の魅力は『控えめで、献身的な古き良き女性らしさ』にあるんだと思う。
あなたの背広の香りは
きっとどこかのきれいな人でしょう
三茶 下北 それとも吉祥寺
子供のようにはしゃいでいたのね
スキャンダルは酔って帰ってくる男性(夫?)を、部屋で待ち続ける女性の心情を描いた恋愛ソング。
「こいつ、また、どこかの女と遊んで帰ってきたな」
だけど、それを面と向かって責めない
「子供のようにはしゃいでいたのね」と、
温かい眼差しを向けている。
そんなことある?と思ってしまいますが・・・
スキャンダルなら男のロマンス
夜明け前には 帰ってきてね
お酒もいいの 噂もいいの
私のことを 忘れていないなら
どこまでも寛容なんですよね。
何といういじらしさ・・・
何という健気さ・・・
男性の作詞家でないと書けないよこんな歌詞。
曲もシティポップのようなサウンド
「スキャンダル」は歌謡曲といえば歌謡曲なんだろうけど
イントロのサックスなんかは、チェッカーズのような🎷
そんな感じだから、歌詞の「いじらしさ」が演歌のようなジメジメした感じにならず、都会的なイメージでどこかシティポップのような軽快感がある。
そもそも収録されているアルバム「時の流れに身をまかせ」が、シティポップとして良いアルバムになっていて捨て曲がない一枚。
こういった曲は、キラキラの可愛いアイドルが歌っても響かない。
33歳の今風にいえば「アラサーのテレサ・テン」が歌うから良いんだと思う。
おわりに
少し前に放送されていたTBSドラマ『不適切にもほどがある』
これがまさに1986年(昭和61年)当時を描いていて、バブル期絶頂という時代。
「スキャンダル」はこういった時代だったからこそ、生まれた歌なんだろうと思う。
レコード情報
テレサ・テン – スキャンダル
リリース:1986年
レーベル:トーラスレコード
規格:7インチEP シングル
stereo 45RPM
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